脚に血管が浮く
脚に血管が浮き出すのが下肢静脈瘤です。
下肢静脈瘤は脚の静脈の弁が壊れ、心臓に戻るべき血液の一部が逆流して血管が
こぶ状にふくらみ、皮膚にその姿を現す病気です。
女性では妊娠をきっかけに発症する人が多いのですが、基本的には加齢性の病気で、
立ち仕事の人や長い人がかかりやすいといわれています。
大きくふたつのタイプに分かれます。
一つは、足くびから太ももの内側にかけて走る伏在静脈やそこから枝分かれした側枝
静脈など比較的太い静脈にこぶができるタイプ。
皮膚にぼこぼこと太い血管が浮き上がります。
一方、皮下を走る太さ数㎜のごく細い静脈で局部的なうっ血が起きた場合は、拡張した
血管が赤紫色や青く透けて見えるようになります。
脚のむくみや痛み、寝ている間に脚がつるといった不快な症状を伴う場合もありますが、
女性にとっては見た目が気になる病気です。
治療の基本は、薬で固める、焼く、除去するなどで病気の血管を消してしまうなどです。
「ぼこぼこタイプ」では、近年日帰り手術が可能になりました。
手術と同等の効果がある血管内レーザー治療を行う施設も増えています。
「血管拡張タイプ」では、弾性ストッキングによる圧迫がケアの中心で、一部に薬を注射して
血管を固める硬化療法が適用される程度でしたが、外からレーザーを当てて消す方法も
新登場。(まだ一部でしか実施されていません)
保険診療で受けられる治療は主に2種類。
1ストリッピング手術の特徴
静脈瘤の根治をめざす手術。脚の付け根や足くびを小さく切開し、弁の壊れた静脈に
ワイヤーを通して一気に引きぬきます。
日帰りで行う医療機関が急増しています。
ぼこぼこタイプで太い伏在静脈瘤に向きます。
手術後に内出血や痛みが出やすい。時に神経障害がおこることもあります。
これらがどの程度出るか事前に予測できないので、手術後は定期的に診てもらう
必要があります。
2硬化療法の特徴
病気の静脈に薬を注射した後、弾性ストッキングなどで1か月程度圧迫して、血管を
つぶす方法。外来で簡単にできます。
ぼこぼこタイプの細いものと網目静脈瘤の太い部分に向きます。皮下の浅い場所にある
赤紫色のごく細い血管拡張には向きません。
注射した場所にしこりができたり頑固な色素沈着が広範囲に出る場合が多く、消えるまで
1年半位かかります。治療後の再発が多いです。
早くきれいにしたい人は、レーザーで内側から血管を焼く方法もあります。
保険は適用されていないが、体の負担が少なく、副作用が出にくい治療です。
レーザーを照射するファイバーを静脈に挿入し、熱エネルギーで内側から血管をつぶす
治療で、必要に応じて血管の上部を縛って切除する処置を加えれば静脈瘤のほとんど
すべてが治療できます。
費用的には片足13~30万円かかります。