化学療法(抗がん剤治療)・内分泌療法の影響

化学療法による全身症状(全身倦怠感・食欲不振・脱毛・体重変化・悪心嘔吐・筋力低下など)が強い時期には、性欲も減退しがちです。人によっては、自分の体力や身体的魅力への自信が揺らぐこともあります。症状が強い時には無理をしないことです。


ただ、強い全身症状は一時的である場合が多いことを覚えておいてください。


配慮のポイントと対処法
 痛みがあれば我慢せず、パートナーに伝えましょう。
化学療法や内分泌療法では、卵巣や女性ホルモンの働きが抑えられることで、膣の乾燥や膣粘膜の萎縮が生じます。その結果、性交痛を伴うことが多く、痛みが続くと性生活への意欲もそがれてしまいます。化学療法で卵巣の働きを特におさえるのは、シクロフォスファミドやアンスラサイクリン系の薬剤です。内分泌療法による性交痛は、タモキシフェンの場合はそれほどでもないといわれていますが、LH-RHアゴニストの場合には出ることがあります。とはいえ、かなり個人差があるのも事実です。痛みを我慢せず、パートナーに伝え前戯をのばすなどの配慮をしてもらいましょう。水溶性の膣潤滑ゼリーも効果的です。また、性交そのものをゴールにしないで、快感を得るためのほかの方法を試すのもよいでしょう。


適度のエクササイズや気分転換も効果的
治療によっては、生理不順や早期閉経がおき、ほてり、発汗、イライラ、不眠などのいわゆる更年期症状を生じることがあります。治療による更年期症状は、加齢による場合よりも急激に出る傾向があり、症状が強い時には性生活に積極的になれないことが多いものです。更年期症状に対してよく用いられる女性ホルモン補充療法は、乳がんを悪化させる可能性があり、使うことができません。その他の薬物治療(末梢循環改善薬睡眠薬・抗不安薬・漢方薬など)が効くこともありますので、主治医によく相談してください。また適度のエクササイズや気分転換も効果的です。

生理がとまっている間も、妊娠を望まなければ避妊は必要です
化学療法や内分泌療法のために生理がとまった場合、治療を受けたときの年齢や治療内容にもよりますが、急に排卵が戻ることもあります。妊娠を望まないのであれば、生理がとまっている間、コンドームによる物理的避妊が必要です。ピルは乳がんを悪化させる恐れがあるので、使うことができません。